COLUMN
コラム
アーティストの歌詞・MCの一言から逆算する「コピータイイン協賛」の成功事例
2025/10/06
ライヴ会場で企業ロゴやバナーを掲出しても、ファンの記憶には残りにくい。そんな課題を解決する手法が「コピータイイン協賛」です。アーティストの歌詞やMCの言葉と企業メッセージを連動させることで、ファンに「押し付けがましい」と感じさせることなく、自然な共感を生み出せます。
ここでは、この新しい協賛アプローチの特徴、実際の成功事例、そして実践に必要な協賛メニューの選び方を解説します。
コピータイイン協賛とは何か
コピータイイン協賛とは、アーティストの歌詞やMCの言葉と企業メッセージを連動させることで、ファンの共感を生み出すライブ協賛の新しいアプローチです。ロゴやバナーで企業名を露出するだけでなく、アーティストの世界観に溶け込むメッセージ設計により、ファンの感情移入を妨げない自然な訴求が可能になります。
ほかのライブ協賛との違い
従来のライブ協賛は、会場内での企業ロゴやバナーの掲出を中心とした「視覚的露出」が主流でした。企業名を目立つ場所に配置することで認知度向上を狙うものの、ファンにとっては「広告」として受け止められ、アーティストのパフォーマンスから気持ちが離れてしまうケースも少なくありません。
一方、コピータイイン協賛では、言葉やメッセージを軸にした連動型のアプローチを採用しています。アーティストが楽曲で歌う「夢」「希望」「仲間」といったキーワードや、MCで語る想いと、企業のブランドメッセージを自然にシンクロさせることで、ファンは広告として感じることなく企業の存在を認識できます。
この手法は、一方的な企業PRから双方向の価値共創へとシフトしている点が特徴です。企業とアーティストが互いの世界観を尊重し合い、共通の価値を届けることで、ファンにとっても納得感のある協賛体験が生まれます。
結果として「押し付けがましくない」「応援したくなる」といったポジティブな印象を形成し、ブランドへの好感度向上につながるのです。
コピータイイン協賛の3つの特徴
コピータイイン協賛には、従来の協賛手法とは異なる明確な特徴があります。
第一に挙げられるのは、歌詞やMCのキーワードとブランドメッセージを意図的にシンクロさせる点です。たとえば「挑戦」をテーマにした楽曲を持つアーティストのツアーに対して、企業も「新しい一歩」をコンセプトに掲げることで、ファンの心に一貫したストーリーが届きます。
第二に、コピータイイン協賛では、ツアーコンセプトや楽曲テーマとの整合性を重視した設計が一般的です。アーティストがツアーで伝えたいメッセージや世界観を深く理解し、それに呼応する形で企業のメッセージを組み立てることで、ファンは「このコラボレーションは自然だ」と感じられます。
第三に、ファンが共感できるストーリー性の構築は、コピータイイン協賛の前提です。音楽ライヴは単なるエンターテインメントではなく、アーティストとファンが価値観を共有する場です。企業が協賛を通じてどのような想いを伝えたいのか、それがファンの日常や人生にどう関わるのかを明確にすることで、深い共感が生まれます。
なぜ今「コピータイイン協賛」が注目されるのか
コピータイイン協賛が注目を集める背景には、マーケティング環境の大きな変化があります。
SNS時代の到来により、情報拡散の主導権は企業からファンへと移りました。ライヴ体験を共有するSNS投稿は、企業が発信する広告よりも信頼性が高く、共感を呼びやすい特徴があります。コピータイイン協賛は、ファンが「伝えたい」と思える協賛体験を設計することで、この自発的な情報拡散を促すしくみです。
さらに、コンテンツとコマースの境界線が曖昧になっている現代において、ライヴという「体験」そのものが商品価値を持つようになりました。企業がライヴ体験の一部として自然に存在することで、エンターテインメントとマーケティングが融合し、新しい形の顧客接点が生まれています。
成功事例から学ぶコピータイイン協賛の実践

アーティストの歌詞やMCの言葉と企業メッセージを自然に連動させる「コピータイイン協賛」は、ファンに広告感を与えず共感を生み出す新しいアプローチです。ここでは、楽曲テーマやツアーコンセプトとブランドメッセージを深く融合させ、高い効果を上げた3つの実践事例をご紹介します。
事例1|ワコール × コレサワ『I LOVE ME』楽曲コラボレーション
株式会社ワコールは、シンガーソングライターのコレサワさんとコラボレーションし、ブランドメッセージ”愛するわたしへ。Love your moment.”に共感したオリジナル楽曲『I LOVE ME』を制作しました。この楽曲は、ワコールが長年訴求してきた「自分らしさを大切にする」という価値観と、コレサワさんの等身大の歌詞世界が完全に一致。企業のブランドフィロソフィーが、アーティストの言葉を通じて自然な形でファンの心に届けられました。
※参考:株式会社ワコール プレスリリース
事例2|YOASOBI × PlayStation「PLAYERS」プロジェクト連動型楽曲
ソニー・インタラクティブエンタテインメントは、PlayStationの30周年プロジェクト「Project: MEMORY CARD」において、YOASOBIとコラボレーションし、新曲「PLAYERS」を制作しました。この楽曲は、ユーザーの”もう一度体験したいゲームの記憶”を原作として書き下ろされたもので、PlayStationが築いてきた「ゲーム体験という大切な思い出」というブランドストーリーと、YOASOBIの「物語を音楽にする」というコンセプトが見事に融合しています。
※参考:BOB TOYBOX – アーティスト×企業コラボ最新4選
事例3|綾鷹 × 宇多田ヒカル「Mine or Yours」世界観の共鳴
コカ・コーラ社の緑茶ブランド「綾鷹」は、2年連続で宇多田ヒカルをブランドアンバサダーに起用し、新曲「Mine or Yours」をCM楽曲として展開しました。この楽曲は、「あなたのもの?私のもの?」という問いかけを通じて、人と人との関係性や境界線を静かに見つめる内容となっており、綾鷹が訴求する「日本の伝統文化を大切にしながら、現代の生活に溶け込む」というブランドコンセプトと深く呼応しています。
※参考:BOB TOYBOX – アーティスト×企業コラボ最新4選
コピータイイン協賛を実現する音楽LIVE協賛メニューの選び方

コピータイイン協賛を実現するには、アーティストの世界観とメッセージを効果的に届けられる協賛メニューを選ぶことが重要です。ここでは、それぞれのメニューの特徴と、コピータイイン協賛での活用方法を解説します。
冠協賛・公式スポンサー
冠協賛は、ツアータイトルに企業名や商品名を掲載する協賛形態で、最も高い露出効果が期待できる手法です。すべての告知物やチケット、会場サイネージに企業名が表示されるため、ツアー全体を通じてメッセージを浸透させられます。
この協賛メニューの最大の魅力は、アーティストとの深い関係性を構築できる点です。単なるスポンサーとしてではなく、ツアーを共に作り上げるパートナーとしての立場を得られるため、アーティストの想いと企業のビジョンを融合させたストーリーを描きやすくなります。楽曲テーマやツアーコンセプトとの一体感を持ったメッセージ設計が可能になり、コピータイイン協賛の理想的な形を実現できるでしょう。
費用相場は規模にもよりますが、人気アーティストの全国ツアーであれば数千万円からとなるケースが一般的です。一方で、ツアー期間中の継続的な露出により、認知度向上やブランドイメージの定着において高い費用対効果が見込めます。複数年にわたって継続協賛することで、ブランド定着効果はさらに高まります。「このアーティストといえばこの企業」という印象がファンの間に根付き、長期的なブランドロイヤルティの構築につながります。
会場内CM・映像協賛
会場内CMは、開演前や休憩時間にスクリーンで放映される映像協賛です。観客が席に着き、ライヴへの期待感が高まる時間帯に流れるため、視認率が非常に高いのが特徴だといえます。スマートフォンを見ている人も、大音量と大画面の映像には注目せざるを得ません。
15〜30秒という短い尺でも、ストーリー性のあるメッセージを訴求できます。コピータイイン協賛の文脈では、アーティストの楽曲テーマやツアーコンセプトに呼応する映像を制作することで、ファンに違和感なく受け入れられる協賛表現が可能になります。最初の3秒で「これは何のカテゴリか」を言い切り、見る人が迷わず意味をつかめるようにすることが重要です。
映像制作にあたっては、アーティストの世界観に合わせたトーン&マナーの統一が不可欠です。ポップなアーティストであれば明るく軽快な映像を、ロックバンドであればエネルギッシュな映像を、といったように、音楽性やビジュアルイメージを尊重した制作が求められます。
フォトスポット・ブース出展
フォトスポットは、UGC(ユーザー生成コンテンツ)の創出に最も効果的なタッチポイントです。ファンはライヴの思い出を写真に残したいと考えているため、魅力的なフォトスポットがあれば積極的に撮影し、SNSに投稿します。この自発的な拡散により、協賛効果はライヴ会場を超えて広がっていきます。
アーティストのコラボビジュアルを活用すると、撮影したくなる魅力が格段に高まるでしょう。アーティストの写真やロゴ、ツアービジュアルと企業メッセージを組み合わせたデザインにすることで、「アーティストと一緒に写真を撮った」ような体験を提供できます。コピータイイン協賛では、歌詞やMCのキーワードをフォトスポットのコピーに取り入れることで、ファンが「この言葉、あの曲の歌詞だ」と気づき、より深い共感を生み出せるでしょう。
体験型コンテンツを組み込むことで、記憶への定着効果も向上します。単なる看板ではなく、参加型の仕掛けやインタラクティブな要素を取り入れることで、ファンにとって印象深い体験となり、ブランドへの親近感が醸成されます。
さらに、商品サンプリングや体験を組み合わせることで、認知だけでなく試用促進も同時に実現できます。飲料メーカーであれば試飲、化粧品メーカーであればサンプル配布など、フォトスポットでの撮影とセットで商品体験を提供することで、購買意欲の向上につなげられます。
バナー・サイネージ露出
会場内のバナーやサイネージは、動線上の高露出ポイントに配置することで、来場者の目に何度も触れる機会を作れます。入場口、通路、トイレ前、物販エリアなど、ファンが必ず通過する場所に設置することで、自然な形での接触頻度を高められます。人が集まって歩みが緩む合流点や滞留点を狙うと、メッセージに目を止めてもらいやすくなるでしょう。
コピータイイン協賛では、バナーに掲載するコピーが重要な役割を果たします。歌詞やMCで使われるキーワードを活用したメッセージを展開することで、ライヴ体験と協賛メッセージが連動し、ファンの記憶に残りやすくなります。たとえば、「夢」をテーマにした楽曲を持つアーティストのライヴであれば、「あなたの夢を応援します」といったコピーを配置することで、自然な共感が生まれます。
ビジュアルの統一も欠かせません。ツアービジュアルやアーティストのイメージカラーと調和したデザインにすることで、会場全体に一貫性が生まれ、ブランド認知の強化につながります。バラバラのデザインではなく、統一感のある世界観を作り上げることが成功の鍵です。遠くからでも一瞬で理解できるよう、なるべく7語以内の短いコピーに絞り、巨大なQRコードと読みやすい短縮ドメインを併記すると、わかりやすいアクセス案内になります。
複数箇所に展開することで、接触頻度はさらに向上します。1回だけ見るのと、会場内で5回見るのとでは、記憶への残り方が大きく異なります。予算に応じて露出ポイントを増やすことで、費用対効果を最大化できるでしょう。
まとめ|音楽ライヴでのコピータイイン協賛で企業を強く印象付ける
音楽ライヴでのコピータイイン協賛は、アーティストの歌詞やMCの言葉と企業メッセージを連動させることで、ファンの心に自然に届く新しい協賛手法です。従来のロゴ露出中心の協賛では埋もれがちだった企業メッセージも、アーティストの世界観と融合することで、ファンの共感を呼び、SNSでの自発的な拡散につなげられます。
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