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COLUMN

コラム

社会価値・地域活性化視点で考える音楽LIVE協賛の効果測定方法

2025/10/20

企業の社会的責任やSDGsへの取り組みが評価される時代において、音楽LIVE協賛は単なる認知度向上施策ではなく、地域活性化や社会価値創出に貢献する重要な手段として注目されています。

 

ここでは、CSR・SDGs活動としての音楽LIVE協賛を概観し、意思決定者の納得に必要となる社会的インパクトに関する多角的な評価指標をご紹介します。

CSR・SDGs活動としての音楽LIVE協賛の位置づけ

企業に求められる社会的責任が多様化する中、音楽LIVE協賛は単なる広告施策を超えた価値創出の手段として注目されています。まずは、CSR活動・SDGs活動の基本的な考え方を整理しましょう。

CSR活動とは何か|企業に求められる社会的責任

CSR(Corporate Social Responsibility)とは、企業が社会的存在として果たすべき責任を指します。単に利益を追求するだけでなく、環境保護や地域貢献、従業員の労働環境改善など、幅広いステークホルダーに対して誠実に向き合う姿勢が求められています。

 

具体的に要求されるのは、

 

  • 経済的責任:企業が健全な経営を維持し持続的な成長を遂げる
  • 法的責任:法令遵守や社会規範の順守を徹底する
  • 倫理的責任:法的義務を超えた道徳的な行動を選択する
  • 裁量型責任:自発的な社会貢献活動を実施する

 

といった責任に対する意識です。

 

これらの活動を通じて、企業は株主や顧客だけでなく、従業員や地域社会といった多様なステークホルダーへの説明責任を果たし、透明性の高い経営を実現していく必要があります。

SDGsと文化芸術支援の関連性

SDGs(持続可能な開発目標)の17のゴールの中で、文化芸術支援は複数の目標達成に寄与する重要な活動です。とくに音楽ライヴやフェスティバルは、地域社会に多面的な価値をもたらします。

 

◼︎Goal 4「質の高い教育をみんなに」への貢献

……音楽ライヴを通じた教育機会の提供や若年層の文化体験の場は、人材育成や創造性の向上につながります。

 

◼︎Goal 8「働きがいも経済成長も」

……音楽イベント開催による雇用創出や地域経済の活性化は、この目標に対する直接的な貢献となります。

 

◼︎Goal 11「住み続けられるまちづくりを」

……文化へのアクセス促進や地域の文化的多様性の尊重を重視する観点で、音楽イベントは地域コミュニティの結束を強める役割を果たします。

 

※参考:中小企業のためのSDGs 活用ガイドブック(独立行政法人中小企業基盤整備機構)

なぜ音楽LIVE協賛がCSR施策として効果的なのか

音楽LIVE協賛がCSR施策として高い効果を発揮するのは、地域社会への直接的な還元と貢献の可視化を実現するためです。

 

従来のCSR活動は、環境保護への寄付や社会福祉団体への支援など、企業と受益者の間に距離があるケースが少なくありませんでした。しかし音楽LIVE協賛では、イベントという具体的な場を通じて、企業の貢献が目に見える形で地域社会に届きます。

 

来場者は会場で企業ロゴを目にし、協賛ブースで直接触れ合って「この企業がイベントを支えている」という事実を肌で感じることができます。この直接性が、CSR活動としての実感と説得力を生み出すのです。

 

また、ライヴ会場にやってきた人の消費活動は、宿泊・飲食・交通など地域経済に広く波及し、その効果を具体的な数値で示すことができます。企業は自社の社会貢献活動を明確にアピールでき、ステークホルダーへの説明責任を果たしやすくなるでしょう。

音楽LIVE協賛におけるCSR・SDGs活動の効果を測定するためのポイント

音楽LIVE協賛の効果を正しく評価するには、従来の広告指標だけでなく、社会的価値や中長期的なブランド効果を含めた包括的な測定設計が不可欠です。

 

ROIだけでは捉えきれない多面的な価値を可視化し、関係各所に説得力あるレポートを作成するためのポイントを理解しましょう。

3軸の測定フレームワークを用いる

音楽LIVE協賛の効果を最大限に把握するには、下記3つの軸から評価する統合的なアプローチが求められます。

 

◼︎「経済的効果」の軸

……売上増加や新規顧客獲得数、CPA(顧客獲得単価)の改善といった定量的な成果を測定します。来場者の消費行動による地域経済への波及効果も、この軸で評価できる重要な要素となります。

 

◼︎「社会的インパクト」の軸

……地域貢献度や文化支援への寄与、環境配慮活動などSDGsに関連する要素を測定し、企業の社会的責任をどの程度果たせたかを評価します。CSR報告書やESG投資家へのアピール材料として活用できる指標が中心となります。

 

◼︎「ブランド価値」の軸

……企業認知度の向上やイメージ改善、顧客ロイヤルティの強化といった無形資産の変化を捉えます。NPSスコアやSNS上での好意的言及率など、ブランドに対する感情的なつながりを測る指標が該当します。

効果測定のためのKPI設定を体系的に実施する

効果的なKPI設定には、体系的なアプローチが欠かせません。段階を踏んで指標を設計することで、測定の精度が高まり、PDCAサイクルを回しやすくなります。

 

■何を達成したいのか明確化する

……効果測定の第一歩は、KGI(最終目標)を明確にすることから始まります。「何を達成したいのか」を具体的に定義することで、測定すべき指標が自ずと見えてきます。

 

■必要な要素の洗い出しと優先順位づけを行う

……KGI達成に必要な要素を網羅的に洗い出し、優先順位をつけていきます。認知度向上が目標であれば、メディア露出数、SNS拡散数、会場内での接触機会、協賛ブース来訪者数などが関連要素として挙げられます。

 

■SMART原則に基づくKPI設定

……KPI設定の際には、SMART原則に基づいた指標作りを心がけましょう。この原則は5つの要素から構成されています。

 

  • Specific(具体的):何を測定するのかが明確である
  • Measurable(測定可能):数値で定量化できる
  • Achievable(達成可能):現実的に到達できる目標である
  • Relevant(関連性がある):KGI達成に貢献する指標である
  • Time-bound(期限が明確):いつまでに達成するかが決まっている

地域活性化視点での効果測定指標

地域貢献を目的とした音楽LIVEブ協賛では、経済波及効果や地域住民との関係性を定量化する指標が重要です。単なる企業PR以上に、地域社会への実質的な還元を可視化することで、ステークホルダーからの信頼獲得とCSR評価の向上が期待できます。

地域経済への波及効果測定

音楽ライヴやイベント、フェスティバルなどが地域経済にもたらす影響は多岐にわたります。下記のような方法で効果を正確に測定し、協賛活動が地域社会に与えた実質的な価値を数値で示しましょう。

 

■来場者の消費行動調査

……消費行動について「イベント参加のために使った総額」「宿泊の有無と宿泊費」「飲食費」「交通費」「土産購入費」などの項目を整理し、アンケートや自社サイトの登録者情報のデータで測定できるようにしましょう。県外からの来場者と地元来場者を分けて分析することで、観光効果としての経済波及も明確になります。

 

■地域内経済循環率の算出方法

……来場者の消費がどの程度地域内で循環しているかを示す「地域内経済循環率」も重要な指標です。イベントによって生まれた経済効果のうち、地元企業や地域住民にどれだけ還元されたかを測定しましょう。

 

■雇用創出効果と地元企業との取引増加の定量化

……イベント運営に必要な資材調達や各種サービスについて、看板制作、印刷物、レンタル機材、ケータリングなど、地元事業者を活用した調達実績を数値化しましょう。可能な限り地元企業から調達することで、地域経済への貢献度を具体的に示せます。

地域住民の認知度・好感度調査

地域社会との良好な関係構築は、長期的な企業活動の基盤となります。音楽LIVE協賛を通じて、地域住民からの認知と好感をどの程度獲得できたかを測定することが重要です。

 

具体的には、次の要素について調査したいところです。

 

■協賛前後での企業認知率の変化

……地域住民を対象とした認知度調査を、協賛前と協賛後に実施します。「企業名を知っているか」「どのような企業か説明できるか」「最近どこで企業名を見聞きしたか」といった質問を通じて、認知率の変化を測定します。

 

■地域メディア露出数・推定リーチ数

……地域の新聞、テレビ、ラジオ、地域情報誌、Webメディアなどでの露出状況を網羅的に収集します。イベント告知記事、当日の様子を伝えるニュース、事後レポートなど、協賛企業名が掲載・放送された回数と推定リーチ数を集計します。

 

■住民アンケートによる好感度スコアの推移

……「この企業に対してどのような印象を持っているか」「地域貢献に積極的だと思うか」「この企業の製品・サービスを利用したいと思うか」といった質問を5段階評価で聴取します。

リピーター創出と長期的地域貢献

単年度の協賛効果だけでなく、継続的な地域貢献と長期的な関係構築の視点も重要です。持続可能なイベント運営と地域文化振興への寄与を測定しましょう。

 

具体的には、次のような要素を確認すると良いでしょう。

 

■翌年以降の来場意向と実際のリピート率

……イベント来場者に対して「来年も来場したいか」という意向調査を実施し、翌年以降の実際のリピート率と比較します。リピート率が高いイベントは、地域の定番行事として定着し、継続的な経済効果と文化的価値を生み出します。

 

■地域イベント継続への貢献度評価

……協賛金や協賛サービスがイベント運営の財政基盤にどの程度寄与したかを評価します。特に地方の音楽イベントは運営資金の確保が課題となるケースが多く、企業協賛がイベント継続の鍵を握ることも少なくありません。

音楽LIVE協賛でCSR・SDGsを達成したいときの評価方法

社会価値を重視した協賛活動では、従来のマーケティング指標に加えて、人々の心理的な反応や関係性の変化を捉える指標が重要になります。NPSやSNS分析、アンケート、ステークホルダー調査を組み合わせることで、協賛活動が生み出した社会的インパクトを多角的に評価できます。

NPS(ネットプロモータースコア)

NPS(Net Promoter Score)は、顧客ロイヤルティを測る世界標準の指標です。音楽LIVE協賛においても、企業に対する信頼度や共感度を定量化する有効な手法として活用できます。

 

NPSは「あなたはこの企業を友人や同僚に薦める可能性はどのくらいありますか?」という質問に対し、0〜10点で評価してもらう手法です。回答者は点数に応じて、

 

  • 9〜10点をつけた推奨者(Promoter)
  • 7〜8点の中立者(Passive)
  • 0〜6点の批判者(Detractor)

 

に分けることができます。

 

NPSスコアは「推奨者の割合(%)− 批判者の割合(%)」で算出され、−100から+100の範囲で表されます。スコアが高いほど、顧客ロイヤルティが高く、持続的な成長が期待できる状態です。

 

音楽LIVE協賛でNPSを測定する最適なタイミングは、イベント直後と数週間後の2回です。イベント直後は感動が残る時期であり、協賛企業への印象が強く形成されています。会場出口でのQRコード案内やイベント後のフォローアップメールでアンケートを配信し、回答を収集します。

SNS好意的言及率・エンゲージメント分析

SNS上での言及は、人々の自発的な反応を示す重要な指標です。音楽ライヴの公演中から終演後は、SNS投稿が活発に行われる場であり、このタイミングでの協賛企業に対する好意的な言及を分析することで、社会的インパクトを可視化できます。

 

具体的な分析の方法としては、次のようなものが考えられます。

 

■ポジティブ/ネガティブ言及の比率算出

……SNSモニタリングツールを活用し、協賛企業名やイベント関連のキーワードを含む投稿を収集します。それらの投稿をポジティブ、ニュートラル、ネガティブに分類し、好意的言及率を算出します。

 

■ハッシュタグ分析による自発的情報拡散の測定

……公式ハッシュタグや協賛企業名を含むハッシュタグの使用状況を分析します。イベント参加者が自らハッシュタグをつけて投稿する行為は、企業メッセージの自発的な拡散を意味し、広告効果以上の価値があります。

 

■UGC(ユーザー生成コンテンツ)の質と量の評価

……UGCは、企業が制作したものではなく、ユーザー自身が作成・投稿したコンテンツです。音楽ライヴでは、協賛ブースでの写真、配布されたノベルティとの記念撮影、企業ロゴが映り込んだ会場の様子など、多様なUGCが生まれています。

会場内外でのアンケートによる満足度調査

直接的なフィードバックを得るアンケート調査は、数値データと生の声を同時に収集できる効果的な手法です。協賛効果を多面的に評価するために欠かせません。

 

具体的なアンケート項目としては、次のようなものが考えられるでしょう。

 

■協賛企業の社会貢献姿勢への共感度

……「この企業は地域や文化を大切にしていると感じましたか?」「この企業の社会貢献活動に共感しますか?」といった質問を設定します。協賛活動を通じて、企業の社会的責任に対する取り組みがどの程度伝わったかを評価することで、CSR報告書やESG関連の報告に活用できるデータが得られます。

 

■ブランドイメージの変化

……「このイベント参加を通じて、企業に対するイメージは変わりましたか?」という質問で、協賛前後のイメージ変化を測定します。さらに「どのような点でイメージが変わりましたか?」という自由記述欄を設けることで、ブランドイメージ向上の具体的な要因を把握できます。

ステークホルダーへのインタビュー調査

協賛効果は外部の顧客だけでなく、社内の従業員や取引先、投資家など、多様なステークホルダーにも影響を与えます。インタビュー調査を通じて、これらの関係者への影響を深く理解しましょう。

 

■従業員満足度・モチベーション向上の測定

……自社が協賛するイベントは、従業員にとって誇りとなり、モチベーション向上につながります。社内アンケートやインタビューを通じて、「会社の協賛活動を誇らしく思うか」「友人に勧めたいと思うか」を調査します。

 

■採用活動への好影響(応募数・質の変化)

……「企業のどこに魅力を感じたか」という採用面接や内定者アンケートで、「音楽イベントへの協賛を知って興味を持った」「文化支援に積極的な姿勢に共感した」といった回答が増えれば、協賛活動が採用ブランディングに貢献していることがわかります。

 

■投資家・取引先からのESG評価向上

……投資家や取引先といったビジネスパートナーからの評価も重要なステークホルダー指標です。特にESG投資が重視される現代において、環境・社会・ガバナンスへの取り組みは企業価値を左右します。

まとめ|音楽LIVE協賛で企業イメージ向上の実現を

音楽LIVE協賛は、認知度向上だけでなく地域活性化や社会価値創出に大きく貢献する戦略的な施策です。本記事で解説したように、経済的効果・社会的インパクト・ブランド価値の3軸で効果を測定し、NPS、地域経済波及効果、SNS好意的言及率といった多角的なKPIを設定することで、協賛活動の真の価値を可視化できます。

 

LIYYELLでは、音楽LIVE協賛の企画立案から効果測定、レポート作成まで、トータルでサポートしています。貴社のマーケティング課題やCSR目標に合わせた最適な協賛プランをご提案し、社会価値と商業的価値を両立した成果創出をお手伝いいたします。音楽LIVE協賛を通じて企業イメージ向上と地域貢献を実現したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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