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【年代別×属性別】特定の集団に刺さるマーケティングの考え方|学生・OL・社会人に届く施策はどうする?

2026/08/21

「20代女性向け」と設定して広告を出したのに、反応がほとんど返ってこない。ペルソナは丁寧に作ったはずなのに、次の一手が決まらない——そんな手詰まりを感じているマーケティング担当の方は少なくないはずです。

原因は分析の精度ではなく、絞り込んだ相手に届く接点を持てていないことにあります。

ここでは、年代別・属性別のマーケティング施策の考え方を一覧で整理したうえで、狙った層がすでに集まっている場所へ直接入っていく方法まで具体的にお伝えします。

年代×属性で丁寧にターゲティングを行うべき理由

従来のマーケティングにおいて、ターゲットとして想定する顧客は「20代女性・都内在住」などと年代や地域で区切るだけで十分でした。とくに年代は興味・関心や価値観を明瞭に分ける基準であり、年代が揃っていれば大まかなターゲティングは完了したといっても過言ではない時代がありました。

SNS時代が到来した今は、ターゲットの年代に加えて「属性」をより詳細に詰める必要があります。個人が自由にさまざまなコンテンツにアクセスできるようになったことで、興味・関心・価値観の多様化が起き、年代・性別・地域でひとくくりにすると「数えられるほど少ない顧客にしか刺さらない」という事態に至るからです。

とはいえ、年代ごとに触れてきた通信手段や文化が異なることから、それぞれ一定の傾向があることは見逃せません。これからのマーケティングは、

  1. 年代別……情報接触・購買決定の起点に先回りする施策
  2. 属性別……価値観・行動に合わせた施策

以上の2つの軸を組み合わせて考える必要があります。

【年代別】情報接触・購買決定の起点に先回りするマーケティング施策とは

年代の区切りは、いまも二つの意味で役に立ちます。ひとつは、その世代がどんな通信手段や文化に触れて育ったかという情報接触の傾向。もうひとつは、就職や結婚、子育てといったライフステージの位置です。この二つを押さえると、届け方の設計が一気に具体化します。まずは四つの年代帯を一覧で整理します。

年代 情報接触の特徴 購買決定の起点 有効なチャネル KPI例 注意点
10代 SNSと動画が中心。広告表示は反射的に回避 友人・同世代の投稿や口コミ 体験型施策、フォトスポット、学校・エリア単位の接点 SNS投稿数、ハッシュタグ言及数、認知率 可処分所得が小さく直接の売上は見込みにくい
20代 SNSと検索を併用し、比較検討の情報収集が早い 生活の節目に伴う新規契約・新規購入 サンプリング、体験型イベント、推し活文脈の企画 初回購入数、会員登録数、指名検索数 節目を逃すと次の接点まで数年空く
30代 接触時間が短く、能動的な情報収集の余裕が少ない 時間対効果と、休日の自己投資意欲 生活動線上の接点、ブランド体験、リアルとSNSの連動 ブランドリフト、再購入率、来場者アンケート 時間を要求する形式の広告は敬遠されやすい
40代以上 テレビと地域メディアの信頼度が相対的に高い 発信元への信頼と、家族単位の判断 地域貢献の可視化、家族同伴型イベント、地元メディア露出 地域認知率、来店数、採用応募数 機能訴求だけでは差がつきにくい

10代(Z世代・α世代)|高い拡散力を利用する

10代は可処分所得こそ大きくありませんが、情報を広げる力では他の年代を圧倒しています。一方、広告の顔をした情報を反射的にスキップする習慣が身についており、正面から売り込む形式はほとんど届きません。

そこで有効になるのが、広告として見せるのではなく体験として差し出す考え方です。具体的な打ち手としては、

  • 写真を撮りたくなる場所を用意する
  • 無料で試せる機会をつくる
  • 限定感のあるノベルティを配る

といったものが考えられます。

20代(学生・若手社会人)|ライフステージの入口を押さえる

20代は、人生の中でも契約や購入の「初回」が集中する年代です。就職、一人暮らしの開始、初めての通信契約や保険加入、クレジットカードの発行と、生活の土台になる選択が数年の間に立て続けに訪れます。

ここで意識したいのが、ライフステージの入口を押さえるという発想です。加えて、この年代は推し活への熱量が高く、応援しているアーティストや作品と結びついた企画には、通常の広告とはまったく違う受け止め方をしてくれます。

具体的な打ち手としては、

  • 実際に手に取って試せるサンプリング
  • その場で申し込みまで完結する体験型の接点

上記が向いています。

30代(OL・共働き世代)|可処分時間が最も少ない層に最適化する

30代は、仕事の責任が増し、家庭を持つ人も多くなる年代です。使えるお金は20代より増える一方で、自由に使える時間は人生で最も少ない時期にさしかかります。この層に対して時間を要求する施策は、それだけで敬遠されがちです。

もうひとつの特徴が、平日と休日で財布の紐の締め方が変わる点です。日常の買い物では価格に敏感でも、休日の自分へのご褒美や趣味には迷わず支出する傾向があります。

上記を踏まえると、

  • 通勤の導線、休日に訪れる商業施設などに広告を掲示する
  • 広告内容は「どんな商品・サービスなのか」がひと目でわかるようにする

このような施策が良いといえます。

40代以上(ファミリー・シニア)|情緒価値を押さえ、信頼を獲得する

40代以上になると、情報に対する判断の軸が「商品の機能そのもの」から「その情報を誰が発しているのか」という点に移っていきます。スペックや価格を並べた比較では差がつきにくく、その企業が地域でどう振る舞ってきたか、家族や知人が使っているかどうかが決め手になりやすいのです。

有効なのは、企業としての姿勢を目に見える形にすることでしょう。具体的な施策として、

  • 地域の催しを支える・地元の文化活動に関わる
  • 重要な意思決定をする社員の素顔を出す

上記のような施策が、広告のキャッチコピーよりも強い説得力を持ちます。

【属性別】価値観・行動に合わせたマーケティング施策の方針

年代で大きく方向を定めたら、次はライフスタイルの軸で絞り込みます。同じ25歳でも、学生と働く女性、発信を仕事にしている人では、一日の過ごし方も心が動く瞬間もまるで違うからです。

ここでは代表的な五つの属性について、届きにくい理由と有効な接点を整理します。

属性 価値観・行動の特徴 届きにくい理由 有効な接点 相性の良い協賛メニュー
学生 同世代の評価を重視し、集団単位で情報が回る 広告への耐性が高く、可処分所得も限られる 同質性の高い集団が集まる場、無料で試せる体験 会場内サンプリング、モニュメント設置
OL・働く女性 平日は堅実、休日は自己投資に前向き 日常の情報接触は業務と家事で埋まっている オフタイムに滞在する場、ご褒美消費の文脈 肖像の使用許諾、ノベルティ製作、ブース出展
男性のビジネスパーソン 情報の取捨選択が速く、短時間接触では残らない 広告を機能情報として処理し、感情が動きにくい 長時間その場にとどまる没入型の体験 会場内CM放映、客席バナー、映像内でのプレイスメント
インフルエンサー・発信者 発信できる素材を常に探している 依頼型の投稿は熱量が伝わらず反応も鈍い 撮れて語れる限定性のある場 公式媒体での告知、モニュメント、ノベルティ
スポーツ・音楽への高関心層 年代や職業を横断し、価値観が近い 一般的な属性軸では抽出できない 関心の対象そのものが開催される現場 協賛メニュー全般(目的に応じて組み合わせ)

学生|接点の密度で施策を考える

学生に届けるうえで手がかりになるのが、彼らが常に集団の中にいるという点です。キャンパス、ゼミ、部活やサークル、アルバイト先と、日々顔を合わせる相手がほぼ固定されています。そのため、ひとりに届いた情報は翌日には周囲の数人に共有され、そこからさらに広がっていきます。

この構造を踏まえると、リーチの広さより接点の密度を優先したほうが効率的です。全国の学生に薄く広告を配信するより、特定の場に集まった数千人に濃い体験を届けたほうが、結果として話題は遠くまで届きます。

もうひとつ意識したいのが、ターゲティングの精度の違いです。Web広告での学生セグメントは、閲覧履歴などから推定された属性であり、どうしても誤差が混じります。対して、学生が実際に集まっている場に出向く手法は、目の前にいる人がターゲットそのものです。推定と実在では、届けたときの確度に差が出るのは当然でしょう。

OL・働く女性|オフタイムの感情に寄せる

働く女性は、平日と休日で消費の姿勢が大きく変わります。日々の買い物では価格を丁寧に見比べる一方、休日には自分を労わるための支出をためらいません。この二面性を理解しないまま平日の日中に訴求しても、仕事と家事に埋まった時間の中では素通りされてしまいます。

狙うべきは、気持ちに余白が生まれるオフタイムです。楽しみにしていた予定の最中や、友人と過ごしている時間帯であれば、新しいものへの好奇心も自然と高まります。ご褒美消費という言葉が定着したように、この層は「今日は特別」と感じている場面でこそ財布を開くのです。

「推し活」との相性の良さも見逃せません。応援している対象と結びついた企業には好意が向きやすく、その場で受け取ったノベルティが日常使いのアイテムとして長く残ることもあります。押し売りではなく、楽しい時間に寄り添う立場を取ることが近道になります。

男性のビジネスパーソン|接触時間の長さが勝負

男性のビジネスパーソンは「時間効率」を意識します。数秒のバナーや短い動画は、内容を判断する前に閉じられてしまうでしょう。回数を増やして接触機会を稼ぐ発想では、記憶にはほとんど残りません。

有効なのは、短時間の反復ではなく、本人の意思で時間を費やす「長時間の没入」です。二時間その場にとどまり、意識を向けている状態で目に入ったものは、条件反射でスキップされる広告とは残り方がまるで違います。同じ一回の接触でも、何秒間その人の注意の中にいられたかで結果は変わってくるのです。

この接触時間という指標は、施策を比較するうえで見落とされがちですが、記憶の定着を左右する要素として押さえておく価値があります。後ほど、他の手法と並べて具体的に比べていきます。

インフルエンサー・発信者|発信したくなる素材を用意する

発信を続けている人たちは、常に投稿の材料を探しています。だからこそ、こちらから投稿を依頼するより、思わず投稿したくなる場をつくるほうが理にかなっています。依頼された投稿はどうしても宣伝の色が出てしまい、フォロワーの反応も鈍くなりがちだからです。

投稿したくなる場には、おおむね3つの条件がそろっています。写真や動画として絵になること、背景や意味を語れること、そしてその場でしか得られない限定性があることです。この3つを満たしていれば、依頼も報酬もなく自発的な発信が生まれます。

企業側が用意すべきは、完成された広告表現ではなく、発信者が自分の言葉を乗せられる余白のある素材です。フォトスポットや限定ノベルティが機能するのは、受け取った人が自分の物語として語り直せるからにほかなりません。

スポーツ・音楽への高い関心層|属性を横断する強さを利用する

最後に取り上げたいのが、スポーツや音楽といった関心の対象で人を捉える考え方です。この軸で集まる集団は、年代も職業も居住地もばらばらでありながら、価値観と行動パターンが驚くほど近くなります。同じアーティストを追いかけている人同士は、聴く音楽も、使うSNSも、休日の過ごし方も似通っているのです。

これは、これまで見てきた属性別マーケティングが最終的に行き着く形といえます。学生か社会人かという区分は生活の枠組みを示すにすぎませんが、何に心を動かされるかという関心は、その人の選択そのものを説明してくれるからです。

厄介なのは、この集団が一般的な属性軸では抽出できない点でしょう。年齢でも職業でも地域でも切り出せません。しかし、彼らが自分の意思で足を運ぶ現場は明確に存在します。イベント協賛という手法が注目されるのは、まさにその場所へ直接入っていける数少ない選択肢だからです。

絞ったターゲットにどこで会う?施策別・接点の比較

年代と属性で狙う相手が定まったら、次に決めるのは「どこで会うか」です。同じ相手に届ける場合でも、選ぶ手法によって接触できる時間の長さも、そのとき相手が抱いている感情もまるで違います。主な施策を同じ物差しで並べてみます。

施策 接触時間 情緒価値 ターゲティング精度 コスト感 向いているKPI
Web広告 数秒 低い 推定データに依存 小さく始められる 獲得件数、クリック率
TVCM 15秒から30秒 高い 番組で推定 大きい 世帯認知率、ブランドリフト
通常のサンプリング 数十秒 中程度 実施場所に左右される 中程度 配布数、試用率
交通広告 数秒から数分 低め エリア単位で粗い 中程度から大きい エリア認知率
雑誌 数分 中程度 読者層で絞れる 中程度 読者内認知率
インフルエンサー起用 数分 中程度から高い フォロワー属性で絞れる 中程度 言及数、指名検索数
音楽LIVE協賛 2時間から3時間 非常に高い 来場者そのものが対象 中程度から大きい 認知率、SNS言及数、来場者アンケート

接触時間と情緒価値の2軸で施策を並べ替える

Web広告や通常のサンプリングは、接触時間が短い領域に集まります。数秒で判断され、記憶に残る前に次のコンテンツへ流れていく世界です。交通広告や雑誌は中央付近に位置し、情報として正確に伝わる一方で、感情を大きく動かすまでには至りません。

TVCMは情緒的な表現を得意とする領域にありますが、放映時間は長くても30秒であり、しかも制作費と出稿費の負担は小さくないという課題が残ります。

接触時間が長く、情緒価値も高い領域に位置するのが音楽ライヴを活用したLIVEマーケティングです。来場者は2時間から3時間その場に滞在し、しかも自ら望んでチケットを買い、楽しみにして足を運んでいます。長さと感情の高まりが同時に成立する場面は、他の手法ではなかなか見当たりません。

ターゲティング精度が高くても受け取られ方が悪ければ届かない

ここまで接点の話を進めてきましたが、もうひとつ押さえておきたい観点があります。それは、同じ相手に同じ情報を届けても、そのとき相手がどんな気分でいるかによって受け取られ方が変わるという事実です。

Web広告やアプリ内広告は、原則として「避けられる場」で接触します。読みたい記事や見たい動画の途中に割り込む形になるため、閉じるボタンを探されるところから関係が始まります。狙った相手に正確に届いていたとしても、その瞬間に抱かれる感情が煩わしさであれば、ブランドの印象は積み上がりません。

一方、来場者が自らお金を払って訪れた場での接触は「歓迎される場」での出会いです。イベント協賛という形であれば、企業は割り込む存在ではなく、その時間を支えている存在として受け止められます。同じロゴを見せるにしても、邪魔者として見られるか、応援してくれている企業として見られるかでは、残る印象がまったく違ってくるでしょう。

音楽LIVE協賛・イベント協賛が年代×属性ターゲティングの答えになる理由

イベント協賛は、音楽ライヴであればアーティストの公演やツアーに協賛金を支払い、会場内の掲出や公式媒体での告知、映像などを通じて自社の認知拡大や販促を行うプロモーション手法です。

その性質上「多額の予算がかかる」「選べるオプションが少ない」と考えられがちですが、実際には

  • 母集団が良質(はじめからターゲティングされている)
  • オーダーメイド設計が可能(狙う層に深く印象を与えられる)
  • 予算内で「課題のある地域だけ」などの柔軟な施策を打てる

上記のような特徴を持ちます。

アーティストのファンは属性・価値観が最初から揃っている

年代と属性を掛け合わせてターゲットを絞る作業は、時間と手間がかかります。流れとしては、調査を重ね、人物像を描き、その人がどこにいるのかを推測していくものになるでしょう。

音楽LIVE協賛は、この順番を逆にします。あるアーティストのファンは、好きな音楽が同じであるだけでなく、価値観や情報の受け取り方、休日の過ごし方まで同質化しがちです。年代の分布にも明確な偏りが生まれ、使っているSNSの傾向もそろいます。

つまり、企業がゼロから設計しようとしていたセグメントが、すでに完成した状態で存在しているのです。

狙う年代は「アーティスト」と「会場規模」で選び分けられる

年代のターゲティングは、どのアーティストの公演に協賛するかという選択とほぼ同義になります。若年層の支持が厚いアーティストもいれば、デビューから長く活動を続け、ファンとともに年齢を重ねてきたアーティストもいるからです。10代を狙うのか、40代の家族層に届けたいのかによって、選ぶべき公演は自ずと変わってきます。

リーチする人数のコントロールに使えるのが会場の規模です。会場クラスごとの単日動員数と協賛費用の目安を整理すると、次のようになります。

会場クラス 単日動員数の目安 協賛費用のレンジ 向いている目的
ホールクラス 3,000人〜 100万〜300万円 特定の属性に絞った試験的な実施、地域密着の訴求
アリーナクラス 10,000人〜 300万〜700万円 一定規模の認知獲得と体験施策の両立
ドームクラス 20,000人〜 700万〜1,000万円以上 全国的な話題化、大規模なブランド認知

初めて取り組む場合、いきなり大規模会場を選ぶ必要はありません。ホールクラスで狙った属性への反応を確かめ、手応えを得てから規模を広げていく進め方であれば、社内での説明もしやすくなるでしょう。

協賛メニューの組み合わせでターゲットに深く刺さる内容にできる

公演を選んだあと、届け方を決めるのが協賛メニューです。用意されている選択肢は幅広く、組み合わせを工夫してターゲットの心理に深く印象を植え付けることができます。

狙う属性 メニューの組み合わせ例 ねらい
学生・10代 会場内サンプリング+モニュメント掲出 無料で試せる体験と撮影対象を用意し、自発的な投稿を促す
インフルエンサー・発信者 公式媒体での告知+モニュメント+ノベルティ 語れる素材と限定性を与え、発信の起点をつくる
OL・働く女性 肖像の使用許諾+ノベルティ+ブース出展 好意の高い状態で商品に触れてもらい、日常使いへつなげる
ファミリー・地域層 会場内CM+ブース出展+地域連動企画 地域を支える企業としての姿勢を可視化する

公演単位・エリア単位での施策実施で予算内に収まる

音楽LIVE協賛では、ツアー全体に協賛する必要はありません。協賛するアーティストの選定や交渉により、特定の1公演だけを切り出して協賛することが可能です。

たとえば、関西エリアでの認知を高めたい企業であれば、大阪公演の2日間だけに絞るなどの選択ができます。狙った層がいる場所だけに予算を集中できるため、限られた費用でも密度の高い接触が実現します。

この仕組みは、エリアごとにKPIが割り振られている企業にも適しています。ほかにも、通信・保険・フィットネスといった会員獲得型のサービスでは「全国平均は悪くないのに特定の都道府県だけが弱い」という状況が起こりがちですが、全国一律の広告では動かしにくかった数字に直接手を打てます。

ターゲットの狙い撃ちに成功した音楽LIVE協賛の事例

年代・属性で狙いを定めたとしても、実際にどう会場で接触を作るかは企業によって工夫の余地が大きい部分です。ここでは、学生・発信者・喫煙者という異なる属性を明確に狙い、会場での体験設計によって成果を出した3つの事例を紹介します。

事例1|スタジオ246 ×「ニュージェネ」高校生軽音イベント「学生という同質性の高い集団に会場協賛で入り込み、開催規模を倍増させた事例」

音楽スタジオを運営するスタジオ246は、高校1年生を対象とした軽音イベント「ニュージェネ」に会場協賛という形で参加しました。このイベントは有志の高校生で組織された実行委員会「バンコミ」が主催し、「大阪のすべての軽音楽部員がステージに立てる」ことを目標に開催されている取り組みで、大阪府教育委員会の後援も受けています。2025年から2026年にかけて大阪・兵庫・京都の4会場で開催され、参加校数は前年の13校から29校へ倍増しました。

学生という属性は、キャンパスや部活といった集団の中で情報が濃く共有される特性を持ちますが、この事例はその構造を「会場協賛」という形で直接支える設計になっている点が特徴です。初めて外部のステージに立つ高校1年生にとって思い出深い体験の場を支えることで、スタジオ246は単なる貸し出し業者ではなく「音楽文化を育てる企業」という印象を、参加校29校・生徒とその家族・関係者に広く残すことに成功しました。

※参考:https://note.com/pr_widewindows/n/n0d5ef30f8ddb

事例2|アドビ × 音楽フェス「BLARE FEST. 2026」「発信者属性に向けて“投稿したくなる体験”を設計し、事前キャンペーンと合わせて1,000件超の投稿を獲得した事例」

アドビ株式会社は、ロックバンドcoldrainが主催する音楽フェス「BLARE FEST. 2026」に初めて協賛・出展し、生成AIツール「Adobe Firefly」とデザインツール「Adobe Express」を活用した体験ブースを展開しました。来場者が作成したオリジナルデザインを、その場でステッカーやタトゥーシールとして受け取れる企画で、2日間で約500人が来場しました。開催前には事前SNSキャンペーンも実施し、フェス当日と合わせて1,000件を超える作品投稿が集まりました。

この事例が示すのは、発信者・インフルエンサー属性に届けるうえで重要なのは「依頼する」のではなく「投稿したくなる素材を用意する」という発想です。アドビは自社ツールの体験そのものを企画化し、参加者が自分の作品をSNSに投稿する行為を企画の中心に据えました。同社はその後、大阪の音楽フェス「OSAKA GIGANTIC MUSIC FESTIVAL」でも同様の体験企画を展開しており、単発ではなく継続的な発信者向け接点として機能しています。

※参考:https://www.mdn.co.jp/art-culture/exhibition/7902

事例3|JT「Ploom AURA」× 大型夏フェス3公演「20歳以上の喫煙者という明確な属性に絞り、会場限定の体験と限定アイテムで接点を作った事例」

日本たばこ産業(JT)は、2026年夏に開催される「RISING SUN ROCK FESTIVAL 2026 in EZO」「WILD BUNCH FEST. 2026」「SPACE SHOWER SWEET LOVE SHOWER 2026」という3つの大型夏フェスに協賛し、各会場内の喫煙ブースで加熱式たばこデバイス「Ploom AURA」のテイスティングと販売を行いました。購入者には各会場限定のオリジナルフロントパネルとの交換サービスも用意し、フェスごとに異なる特典で来場者の期待感を高める設計にしています。

たばこ製品は年齢確認が必須の商材であるため、属性を明確に絞れる「誰でも入れるわけではない喫煙ブース」という空間そのものが、精度の高いターゲティングの場になっている点が特徴です。北海道・山口・山梨という異なる開催地で限定パネルを変えることで、同じ属性に対して複数回の来場・複数回の会場体験を促す設計にもなっています。

※参考:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000390.000031450.html

まとめ

SNSが普及し個人の行動様式や価値観が多様化するなか、ターゲティングは少なくとも「年代」と「属性」の2つの軸で精緻化する必要があります。具体的なマーケティング施策でも「誰に届けるか」と「どんな状態のときに届けるか」で考えたいところです。

音楽LIVE協賛は、ターゲットへ着実にメッセージを届ける良い方法です。アーティストのファンという時点で属性と価値観が揃った集団が存在し、しかも彼らは自らチケットを買い、楽しみにして会場を訪れています。協賛メニューの組み合わせ次第で刺さる層を調整でき、特定の1公演やエリアだけに絞れば、限られた予算でも密度の高い接触が実現するでしょう。

自社のターゲットにどのアーティストの公演が合うのか、どんなメニューの組み合わせが有効なのかは、狙う層と目的によって変わります。LIYYELL(ライエル)では全国で開催される音楽ライヴの協賛情報をご案内し、企画から実行、実施後のレポーティングまで一貫してお手伝いしています。

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